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産経新聞記事(原文)

新旭町安井川南川原の食料品関連ベンチャー「エイトノット」(平山憲二社長、従業員17名)が活性水素水製造装置を開発した。大津市堅田の東洋紡績堅田研究所が開発した素材を使った逆浸透膜を利用した装置で、守山市勝部四の岩谷瓦斯守山技術本部も協力。

装置で製造された中性水素融合還元水は比良山系の伏流水も利用していることから、地場ベンチャーが郷土に伝わる「おいしい水」を大企業の進出研究所と協力させた「水」としても注目されている。

装置は平山社長が平成二年から研究に着手し、ベンチャーキャピタルから資金を得て翌年、「エイトノット」を設立。開発を本格化させ東洋紡が開発した逆浸透膜を使い岩谷瓦斯の特殊製法技術などで水に取り込めない水素を溶融し、ボルト充填の安定化も成功させた。

この装置でできた活性水素水は、食品衛生法に基づく表示で、これまで取り扱いが無かった「水素」の品質表示を初めて取得。清涼飲料水としてテスト販売し、今後、滋賀医大などにも協力を求め健康面でのデータを収集し、多方面での利用を期している。活性水素水は、病気を誘発する活性酸素と融合し、アトピーや糖尿病などに効果があるという。しかし、この効能はメキシコやドイツのほか大分県の特定地域で採取された名水だけに存在するといわれ、人工的に創出することは難しかった。このため、今回の装置は地元の水を活性水素水に替える産業振興のツールとしても期待されている。

(2004年7月4日産経新聞滋賀版)

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